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どうしたらいい?“3歳すぎても💩だけおむつ”問題

  • 9月2日
  • 読了時間: 6分

更新日:9月4日


3歳すぎて「おしっこはトイレでできるのに、うんちだけはおむつじゃないとダメ…」というお子さんの相談が増えています。なぜなの?どうしたらいいの?
3歳すぎて「おしっこはトイレでできるのに、うんちだけはおむつじゃないとダメ…」というお子さんの相談が増えています。なぜなの?どうしたらいいの?

うんちはおむつでしたいの!


「おしっこはトイレでできるのに、うんちだけはおむつじゃないとダメ…」


3歳過ぎのお子さんのこうした行動に悩む保護者は少なくありません。 普段は布パンツをはいていて、おしっこはトイレでできるのに、うんちの時だけわざわざ紙おむつにはき替えて、その中で排便する…という行動です。


実は最近、こういう行動をとる3歳すぎのお子さんが増えています。これは単なる“気まぐれ”ではなく、医学的・心理的・環境的な要因が複雑に関係しています。


今回は「3歳すぎてもうんちだけおむつ問題」の原因と対策を解説していきます。



1.便秘が原因:すぐに治療


子どもがおむつでしか排便できない背景には、便秘 が深く関わっているケースが多いことがわかっています。


日本トイレ研究所の調査によると、小学生の約5人に1人、0歳~3歳でも約5人に1人が慢性便秘を抱えていると報告されています。


なぜ便秘だと、トイレでななく、おむつの中で排便したがるのか? それは、便秘気味の硬い便を出したときに肛門が切れて痛い思いをしたことで、「排便=怖い」というイメージができてしまうから。


その結果、「慣れないトイレでの排便=怖い」となり、「慣れたおむつの中でゆっくり排便する方が、まだ安心」と感じてしまうのです。


つまり、3歳を過ぎても「うんちはおむつ」という子は、便秘のサインである可能性が高い のです。


そのため、まずは便秘でないかどうかを確認することが大切です。以下のような便秘のサインがあれば、まずは便秘を治療することが最優先です。 便秘のサイン ・週2回以下の排便が続く

・5日以上出ない日が続いている

・排便時に強い痛みや出血がある

・小さいコロコロ便、あるいは異常に大きな便が多い


「便はだいたい毎日出ているから便秘ではない」というのも間違いです。 毎日出ていても、上記のようなコロコロ便や異様に大きな便が続く場合、または、3歳過ぎていておしっこはトイレでできるのに、パンツに便をたびたび漏らすような場合は、便秘の可能性が高いのです。


2.環境的な原因:排便環境を整える


トイレの環境も、おむつ排便の背景にあります。


洋式トイレでは足が床に届かず踏ん張りにくいことが多く、姿勢が整わないと排便が難しくなることがあります。


また、トイレが暗い・寒い・音が怖い、といったストレスが加わることで、排便を避ける行動が強化されることもあります。


対策としては、例えば以下があります:

・足台を設置し「踏ん張れる環境」をつくる

・トイレを明るくし、好きなキャラクターの装飾をする

・親が一緒に入り、安心感を与える(または、親がトイレの外で待っていて声をかけてあげる)


安心できる排便環境を整えることは、排便習慣の改善に有効なのです。



3.心理的な原因:大人の声かけがカギ


心理的要因も無視できません。


赤ちゃんの頃からずっとおむつで排便してきたので、おむつの中が「安心して出せる場所」になっているお子さんはとても多い。


また、赤ちゃんの頃から大人に「ウンチは汚い・臭い」と言われて育つと、子どもの中には排便に対してネガティブなイメージを持ってしまう子がいます。


そういう子は、「トイレのようなオープンな場所で排便するのはイヤ。おむつの中に隠してしたい」という気持ちになってしまうのです。


子どもがこのような心理状態になっている時は、大人の関わり方や声かけが重要になります。


とにかく、今の「おむつ排便状態」を否定せず、たとえおむつの中だったとしても、「トイレでした方がいいことはわかってるけど、今はおむつでしたいんだね。それでいいよ、大丈夫だよ」「(おむつの中であっても)出てよかったね。うんちが出ることは健康にとって大切なことだよ」などと肯定的に受け止めて励ますコミュニケーションが必要です。



4.それでもうまくいかないときは


前述の1~3で紹介したような対策を「色々試したけれど効果がない…」という場合もあります。そんなときも、大丈夫。まだできることは色々あります! 例えばこんなことも:

  • できている小さななことを認めて感謝する(おむつ内排便だけど、場所はトイレ内でしてくれた…など)

  • 親子で「Xデー(トイレでうんちする日)」を一緒に決める

  • うんちおむつの後始末を子どもに任せる


3つめの「うんちおむつの後始末を子どもに任せる」という方法をとる際は、強制的にさせるのではなく、親子でよく話し合い、「子どもが自然な結末から学ぶ」という民主的なプロセスになるよう配慮することが大切です。



まとめ


3歳を過ぎても「うんちはおむつ」のお子さんが増えています。そして背景には 便秘・環境・心理という要因が大きく関わっています。 3歳児の“うんちはおむつ問題”を乗り越えるには以下の働きかけが必要です


  • 便秘は病気として正しく理解&対応する

  • 環境を整え、安心して排便できる場を用意する

  • 大人の共感と声かけで心理的ハードルを下げる


まずはこれらの要因を理解するだけでも、子どものおむつ外しはぐっと前に進みます。



👉もっと学びたい方へ


今回は「3歳すぎてもうんちだけおむつ問題」の原因と対策について、「3歳からの幸せおむつ外しアドバイザー養成講座」 の内容から一部を抜粋してご紹介しました。


講座では、3歳すぎのおむつ外しに関わる様々な課題と、その奥にある本当の原因&効果的な解決策を学びます。 特に“うんちはおむつ問題”は、「おむつとうんちと便秘のこと」というチャプターの中で、解決に必要なことを具体的&体系的に学ぶことができます。


  • 医学的根拠に基づいた便秘の理解と対策

  • 実際のケースをもとにしたアプローチ

  • 親子で実践できる声かけや工夫


子育て支援者として「“うんちだけおむつでしたがる問題”の相談に自信を持って対応できるようになりたい」と思っている方、保護者として「うちの子、3歳すぎてもどうしてもうんちはおむつで…」と悩んでいる方は、様々な研究データと実践の両面から学べるこの講座がお役に立てると思います。


👉 詳しくは公式ページをご覧ください。

https://courses.omutsunashi.org/3saicourse ーーーーーーーーーーーーーーー


<参考文献>

  • 日本トイレ研究所「小学生の排便と生活習慣に関する調査」2017.

  • 日本トイレ研究所「0〜3歳児の 排便、トイレトレーニング、⾷事・栄養、睡眠に関する 困りごと調査」2022年

  • 日本小児消化器肝臓栄養学会:小児慢性便秘症ガイドライン.



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