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精神科医が語る!トイレトレーニングは最大のトラウマの一つ!

  • 5 日前
  • 読了時間: 7分
メディアではほとんど報道されませんが、トイレトレーニングが上手くいかずに子どもとの関係がこじれて、後々まで後悔する親が増えています。この現象を児童精神科医の石川憲彦氏は、「精神医学的にみると、トイレトレーニングは最大のトラウマの一つです」と表現します。どうしてトラウマになるのか?トラウマにならないためにどうしたらいいのか?
メディアではほとんど報道されませんが、トイレトレーニングが上手くいかずに子どもとの関係がこじれて、後々まで後悔する親が増えています。この現象を児童精神科医の石川憲彦氏は、「精神医学的にみると、トイレトレーニングは最大のトラウマの一つです」と表現します。どうしてトラウマになるのか?トラウマにならないためにどうしたらいいのか?


追い詰められる親子


子どものおむつ外しが上手くいかなくて、時には虐待に近いようなひどい言葉を言ってしまったり、思わず手をあげてしまって

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子どもとのトイレトレーニング体験が今もトラウマで…

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と悩んでいる親が実は大勢います

 

ひどいケースだと、本当に虐待にまで発展してしまうこともあります。2019年に横浜で起きたこの事件もその一つ↓

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どうしてトイレトレーニングがトラウマ体験になってしまうのか?

 


子育てにトレーニングは必要?


トイレトレーニングがトラウマ体験になってしまうのは、親のせいでも子どものせいでもないのです。トイレトレーニングという、動物として不自然な行為自体に、無理があるのです


例えば、一流のスポーツ選手に育てたいのであれば、幼い頃からのトレーニングは不可欠かもしれません。しかし、普通の子育ての場面においてトレーニングなどどいうものは本来は不要なのです

 

そのことをわかりやすく解説してくれたのが、子ども専門の精神科医、石川憲彦氏


30年近く前に石川氏が書いたエッセイは、今、読んでも全く古さを感じない内容です


子どもの排泄をめぐる歴史的な変遷や、現代のトイレトレーニングが親子関係にどれほど深刻な影響を及ぼすかなどが、鋭く&わかりやすく書かれています

 

以下、一部を抜粋してご紹介します

最大のトラウマ体験の一つ

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精神医学的にみるとトイレトレーニングは最大のトラウマの一つです (精神科医 石川憲彦) ーーーーーーーーーーーーーーーー★

精神医学的にみるとトイレのしつけは最大のトラウマ体験のひとつです

 

あたり前のことですが、おむつをする生き物は人間だけです。哺乳類は自然の中に排便・放尿します

 

いまでは汚物と呼んで、忌みきらうようになった排泄物は、自然循環する生態系の中では植物を育て、ふたたび哺乳類の食物連鎖をつくる重要な財産でした

 

生物にとって排泄の自立は、しつけなくても自然の摂理にしたがって、完了していくものでした

 

高価だった布地を、おむつとして使用するのが一般化したのは、江戸時代後期の武家や商家

からでしょう

 

大人たちの着物や家を汚さずに維持したいという、反自然的所有願望を満たすために、悲劇が起こりました

 

自然界に排泄して、いつも乾燥し、すっきり快適だった陰部が、乳離れする年齢までじめじめした不快感に覆われます

 

この不快感は、清潔恐怖やにおい恐怖といった強迫性が親子関係を支配するようになると、コンプレックスの源泉に変質し始めます

 

ひとたび排泄をコントロールしようとすると、自然と人間、親と子などに内在した自然循環リズムが破壊されます。親と子の間でも排泄(自然)を排泄(自然)としてとらえられなくなっていく

 

それでも、戦後のかわいい洋服が普及するまでは、悲劇は限定的でした。日本では乳離れしたこどもは、下着などつけず、スッポンポンで自由に遊べました。社会的な排泄リズムは、こども集団の自律性にゆだねられていたのです

 

下着の登場、保育年齢の低下、さらには、1970年代の下水道完備や鉄筋構造物の増加などで、日本人の清潔恐怖は極限まで高まりました

 

不自然で強引な、大人による排泄管理(トイレトレーニング)に、親子が悩み始めます。強迫的なしつけによる外傷から子どもが回復するのに、ずいぶん時間がかかるようになります

 

(出典:雑誌『ぷちちお』ジャパンマシニスト社、1999年8月号より一部抜粋)



おむつ使用年数が伸びた結果…


石川氏のエッセイ「精神医学的にみるとトイレトレーニングは最大のトラウマの一つです」は、いかがでしたでしょうか?


文明が発達して、便利で快適な世の中になり、それを維持するために生まれた「おむつ」という便利グッズ。私たちの衛生的な環境を保つために、なくてはならない現代の必需品です


同時に、おむつを使うようになったために、「トイレトレーニング」という、石川氏が言うところの「不自然で強引な排泄管理」をしなければならなくなり、それが上手くいかずに悩む親子が増え、中にはトラウマ的な体験として長い間ひきずるケースも増えている事実


2歳くらいまのサイズしかなかった布おむつ時代と異なり、紙おむつは、いま、何歳用でもサイズがあります


大きいサイズの登場で、おむつの使用年数が伸びた結果、「何歳になっても、昼間のおむつが外れない」「トイレトレーニングが上手くいかず、イライラして、子どもを感情的に叱ってしまう」など、おむつ外しで悩む親子はますます増えています

こんな辛い状況になってしまうのは、親のせいでも子のせいでもありません。社会が便利&快適を求めて、「不自然で強引な排泄管理(トイレトレーニング)」が必要になったことの必然的な結果として、起きていることなのです



トラウマにならないためには?


 今でも専門家の多くは、おむつ外しで悩む親に対して、「いつかは外れます。焦らず、その子の自然な発達を待ちましょう」という、一見、親に寄り添っているような優しいアドバイスをします


その結果、親は一時的には安心するものの、やがて「...専門家のアドバイスどおり、焦らず自然な発達を待っていたら、うちの子は5歳を過ぎて、他の事はなんでも普通にできるのに、排泄だけトイレでできない!」という状態になるケースが増えています


実は「おむつ内排泄」という、「動物として不自然な排泄習慣」を長年にわたって身につけてしまった子の中には、「トイレ排泄」へと行動を変化するために、「自然な発達を待つ」というアプローチでは上手くいかない子が少なからずいます


幼児後期や学齢期になっても昼間のおむつが外れない子も、頭では「排泄はトイレでした方がいい」ということは十分理解しています。でも、できない


だからこそ、そういう子の心を良い状態にする心理的アプローチが必要なのです。以下のような一般的なトイレトレーニング方法では不十分なのです


✓トイレに興味を持たせる

✓トイレに座る習慣をつけさせる

✓トイレに誘って排泄させる

✓おむつ内で出たら事後報告させる

✓出る前に事前報告させる

✓成功したらたくさんほめる(ご褒美シールなど)

✓失敗しても叱らない


上記のような方法だけでは、子どもの心を良い状態にするのは難しい


同時に、大人がイライラせずにトイレトレーニングをサポートできるよう、大人の心を良い状態にすることも必要です つまり、何歳になっても昼間のおむつが外れない子が、トイレ排泄という新しい行動にチャレンジできるようになるためには、子ども&大人の心を良い状態にして、それをキープするというアプローチが不可欠なのです


✓トイトレが親子のトラウマ体験になってしまうことを防ぎたい

✓おむつ外しが親子の幸せな体験になってほしい そんな願いから生まれたのが

★ーーーーーーーーーーーーー 3歳からの幸せおむつ外しアドバイザー養成講座 ーーーーーーーーーーーーー★ です(^^)/


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私たちこどもと家族の排泄サポート研究所は、人生の最初から最期までの排泄の尊厳が大切にされる社会を目指してアドバイザーの皆さんと力を合わせながら、これからも元気に活動を展開していきます(^^)/




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