
5人に1人のママが悩んでいる
1歳~4歳の子どもを抱えるママたちがどんなことで悩んでいるか知っていますか? 全国の子育て支援センターを利用する母親を対象とした調査「在宅子育て家庭への意識調査」によると、ママたちの悩みのトップ3は: ーーーーーーーーーーーーーーー 1位:しつけ方・教育(58%)
2位:排泄(22%) 3位:子どもとの関わり方(20%) ーーーーーーーーーーーーーーー

排泄(おむつ外し)で悩むママがなんと5人に1人いるのです!
3歳や4歳を過ぎてなかなかおむつが外れないと、イライラしてきて、時には虐待に近いようなひどい言葉を言ってしまったり、思わず手をあげてしまう・・・実は私もその一人でした・・・。
これが深刻化すると本当の虐待に発展したり、もともと虐待傾向がある家庭では、さらにひどい虐待になることも...。 2018年に横浜で起きたこの事件もその一つです↓

おむつ外しに関するノウハウ的な情報はネットに十分すぎるくらいあって、本もたくさん出版されていて、育児雑誌でも特集記事として頻繁に取り上げられている。 それなのに、こんなにも大勢の親子が、おむつ外しが上手くいかずに悩んでいる...。
考え方が今の時代に合っていない
どうしてこんなに大勢のママが、子どものおむつ外しで悩むのでしょうか?
・わが子に何か問題がある?
・私の育て方が間違っていた?
答えはそのどちらでもないのです。 それは「一般的なおむつ外しの考え方が今の時代に合っていない」からなのです。
ネットや本で紹介されている方法は、実はどれも今から50年~60年前の「布おむつ時代」に欧米で開発されて、日本に入ってきたものです。
一般的なおむつ外しの方法が、昔の布おむつ時代に欧米で開発されたものだという「トイレトレーニングの歴史的な事実」を知っている日本人はほとんどいません。
欧米で発表された論文や本で調べれば、誰でもわかる事実なのですが、日本でトイレトレーニングのアドバイスをしている医療や心理の専門家と呼ばれる人々さえ、知らない人がほとんどです。 そして、その欧米では、おむつ外しの考え方が、今、変化の時を迎えています。 欧米は日本よりも「子どものおむつが外れない問題」が深刻で、「小学校におむつ登校する生徒」が増加し、学校現場が深刻な状況になりつつあるからです。
そうした事実を知らないままに、多くの日本人専門家は今も変わらず、昔の布おむつ時代に開発された欧米での考え方に基づいて、以下のようにアドバイスしています。
おむつ外しは焦らず3歳頃からゆっくりでいい
3つの条件が揃ったら始める(①一人歩きができる、②親の指示が理解できる、③排尿間隔が2時間近くあく)
トイレに興味を持たせる/便座に座る習慣をつける
成功したらほめる/ごほうびシールをあげる
失敗しても叱らない
嫌がったら1~2か月休む
もちろん、上記の方法で上手くいくお子さんもいます。
しかし、紙おむつ時代に生まれ育った多くのお子さんにとっては、この方法ではもはや上手くいかないのです。 なぜか? それは生まれてから3年以上という長期間にわたって「紙おむつをトイレとして使う」ことを強く学習してきたお子さんが、「トイレ排泄」へと行動を変化させることは、大人が想像する以上にとてもとても大変なことだからです。
そこが、2歳くらいまでのサイズしかなかった布おむつ時代との大きな違いです。
3歳すぎたお子さんの多くは、「排泄はトイレでした方がいい」ことを頭では十分理解しています。
でも、できない。 紙おむつ時代に必要な3つのこと
3歳からのおむつ外しで最も大切なポイントは、トイレの便座に慣れさせるよりも前に、大人がまずは「トイレ排泄した方ががいいことは頭ではわかっている。でも、できない。」という子どもの気持ちや身体の状態を正確に理解して、その思いをしっかり受け止めて共感することなのです。
トイレトレーニング中に大人が感情的に叱らないことも重要ポイントです。 しかし現実には、「3歳過ぎて他のことは何でもできるのにトイレ排泄だけできない」「ネットで見た専門家のノウハウどおりに努力してやってるのに全然おむつが外れない」というわが子を目の前にすると、多くの親はイライラしてきて、つい感情的に叱ってしまいます。
かつて息子のおむつ外しで苦労した私もそうでした。
自然に沸き起こる怒りを我慢し続けるのは簡単ではありません。
じゃあどうしたらいい? 発想を変えて、トイレトレーニング中に、怒りがそもそも起こらなくなるようなマインドセットになればいいのです。ちょっとした知識があれば、それは可能です。
さらに言うと、「トイレ排泄した方ががいいことは頭ではわかっている。でも、できない」という状態の子どもが、自らトイレ排泄できるようになるためには、大人が適切な言葉で応援し続けることも大切です。これも、おむつ外し時の効果的なコミュニケーションの知識があれば、誰でもできるようになります。 ...ということで、ここまでお伝えしてきたことをまとめると、紙おむつ時代の3歳過ぎた子どものおむつ外しに必要な以下3つの知識を、子育て中の保護者が学ぶ機会さえあれば、ストレス少なくおむつ外しを進めることは可能なのです。
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①頭では理解していてもトイレ排泄できない子どもの理解と共感
②トイレトレーニング中でも怒りがおこらないマインドセット
③トイレ排泄できるようになるための効果的なコミュニケーション ーーーーーーーーーーーーーー 上の3つポイントをしっかり理解して保護者に伝えられる、子どもの排泄スペシャリストが、今、本当に求められています。 私たち、こどもと家族の排泄サポート研究所は、子ども達の排泄の尊厳を守るために、子どもの排泄スペシャリストの育成活動をこれからも責任を持って進めていきます。
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